養育費の増減

養育費の増減

養育費の金額変更は認められるか

離婚の際に,養育費の金額を合意していても,その後,合意当時に予測できなかった事情の変更が生じたときには,養育費の金額を変更することができます(事情変更の原則)。

合意当時に予測できなかった事情としては,
①父母の収入の増減
②父母の病気
③父母の再婚,出産
④教育費の増減
⑤物価の大幅な変動
が考えられます。

事情の変更があった場合には,まずは,協議で,養育費の額を定めます。
協議がまとまらなかった場合には,家庭裁判所に調停か審判を申し立てます。
具体的な算定方法は,離婚時に養育費を定める場合と同じように,父母の年収,子どもの年齢・人数等をベースとします。

養育費を支払う側が再婚した場合

義務者が再婚し,扶養家族が増えた場合,養育費の金額は変更するのでしょうか。

①義務者と再婚相手との間に子がいない場合

義務者は,再婚相手に対して,扶養義務を負います。再婚相手に収入がない,もしくは少ない場合には,義務者の被扶養者が増えたとして,養育費を算定します。
例えば,元妻との間に子が1名おり養育費を払っている場合,離婚時には,被扶養者を子ども1名と考え,養育費を算定します。その後,義務者が再婚し,被扶養者が増えた場合には,被扶養者を2名と考え,養育費を算定します。義務者の被扶養者が増えるため,離婚時に算定した養育費の額より,再婚後の養育費の額が低くなります。

他方,再婚相手の収入が,自己の生活費を賄う以上に多額である場合には,義務者の被扶養者は増えません。そのため,養育費の額に変更はありません。

②再婚相手との間に子がいる場合

再婚相手との間に子がいる場合には,義務者は,その子に対しても扶養義務を負います。そのため,義務者の被扶養者が増えたとして,養育費を算定します。離婚時に算定した養育費の額より,再婚後の養育費の額は低くなります。

養育費を算定するにあたっては,通常,家庭裁判所が公表している養育費算定表を用います。

しかし,養育費算定表は,養育費を簡便に算定するための表であり,義務者が再婚し,扶養家族が増えたような場合には,養育費算定表では養育費を算定することはできません。計算式を使って算定しますが,計算方法が複雑ですので,是非,当事務所までご相談下さい。

以上の算定により,養育費の額が減少できそうであれば,まずは,権利者および義務者の間で,養育費の減額について協議を行います。協議がまとまらなかった場合には,家庭裁判所に,調停や審判を申し立てます。

養育費を受け取る側の収入が増えた場合

養育費の支払を受ける側の収入が増えた場合,離婚の際に合意した養育費の金額は変更できるのか
養育費は,義務者(養育費を支払う側)の年収,権利者(養育費の支払を受ける側)の年収,子どもの年齢・人数によって,標準的な金額を算定します

離婚の際に,養育費の金額を合意していても,その後,合意当時に予測できなかった事情の変更が生じたときには,養育費の金額を変更することができます(事情変更の原則)。

権利者の収入が増えた場合,養育費の算定額が下がり,一度決まった養育費の金額の減少が認められる場合があります。
まずは,養育費の額を下げるよう,協議を行います。協議がまとまらなかった場合には,家庭裁判所に,調停や審判を申し立てます。

権利者の収入がどの程度増えたかによって,養育費の金額を変更することが可能かどうか決まりますので,一度,弁護士にご相談下さい。

離婚調停などで決まった養育費の支払いをしてもらえない

離婚調停,審判,訴訟などにおいて,養育費の金額や支払方法が決まったにもかかわらず,支払義務者である相手方がこれを守らない場合に取ることができる手段があります。

一つは,履行勧告という制度です。相手方が取決めを守らないときには,家庭裁判所に対して履行勧告の申出をすると,家庭裁判所が,相手方に対し,取決めを守るように説得したり,勧告したりします。
この履行勧告の手続に費用はかかりませんが,義務者が勧告に応じない場合は支払を強制することはできないません。

次に,強制的に支払い実現する手段として,強制執行があります。
地方裁判所に,強制執行を申し立てることにより,地方裁判所が支払義務者の財産(不動産,預金債権,給与債権など)を差し押さえて,その財産の中から満足を得るための手続きです。

なお,養育費については,将来の分の差押えも可能です。
差押えは,通常の場合,支払日が過ぎても支払われない分(未払分)についてのみ行うことができます。
しかし,裁判所の調停や判決などで定めた養育費や婚姻費用の分担金など,夫婦・親子その他の親族関係から生ずる扶養に関する権利で,定期的に支払時期が来るものについては,未払分に限らず,将来支払われる予定の,まだ支払日が来ていない分(将来分)についても差押えをすることができます。
また,将来分について差し押さえることができる財産は,義務者の給料や家賃収入などの継続的に支払われる金銭で,その支払時期が養育費などの支払日よりも後に来るものが該当し,原則として給料などの2分の1に相当する部分までを差し押さえることができます(通常は,原則として4分の1に相当する部分までです。)。

養育費を算定するとき,収入を得ていない当事者の収入はゼロとして計算されるのか

養育費は,義務者(養育費を支払う側)の年収,権利者(養育費の支払を受ける側)の年収,子どもの年齢・人数によって,標準的な金額を算定されます。
当事者が,無職で収入がない場合には,その当事者の収入はゼロとして,扱います。
しかし,働こうと思えば働けるのに働いていない場合は,働いた場合に得られる収入を仮定して,養育費を算定することになります。

例えば,義務者(養育費を支払う側)が定職に就くことが可能な場合には,賃金センサス(職種や年齢のような属性に応じた賃金の統計資料のことです)を使って収入を仮定し,その額を元に,養育費を算定します。

権利者(養育費の支払いを受ける側)であっても,義務者と同様に,働こうと思えば働けるのに働いていない場合は,収入を仮定して,養育費を算定します。
ただし,子どもが小さくて働けない場合も,多くあります。
その場合は,収入をゼロとして,養育費を算定します。
養育費の算定は,ケースによって異なりますので,どのような場合に収入があると仮定されるか等,弁護士にご相談ください。

子どもが私立学校へ通っている場合の養育費・婚姻費用の算定

養育費・婚姻費用は,義務者(養育費・婚姻費用を支払う側)の年収,権利者(養育費・婚姻費用の支払を受ける側)の年収,子どもの年齢・人数によって,標準的な金額を算定します。
この標準的な金額を算定する方式では,公立学校の教育費のみを考慮していて,私立学校の授業料については考慮されていません。

そのため,義務者が私立学校の入学を承諾しているような場合には,養育費・婚姻費用の標準的な金額に加えて,私立学校の学費等が考慮されることがあります。
どの範囲の費用を考慮すべきかは,事案に応じて異なります。具体的には,私立学校の入学金,授業料,交通費,塾代等を考慮することが考えられます。

 

具体的な加算方法は,①授業料等を義務者(養育費・婚姻費用を支払う側)と権利者(養育費・婚姻費用の支払を受ける側)の収入に応じて按分する,②元々想定されている公立学校の教育費と私立学校の授業費等の差額を収入に応じて按分する等の方法が考えられます。
また,③私立学校の授業料が極めて高額である場合には,義務者と権利者の按分割合を調整することもありますし,④義務者が授業料等の全額を負担することもあります。

最適な加算方法は,ケースによって異なりますので,弁護士にご相談下さい。

 

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